納品は完了しているのに、請求書を送り忘れていた——または、送ったはずの請求が1か月後まで入金されていなかった。どちらも一人会社の「あるある」です。
結論:請求漏れは「案件ごとのステータス管理」で防ぎ、入金遅れは「入金確認ルーティン」と「取引条件の整備」で防げます。難しいシステムは不要で、小さな習慣の積み重ねが効きます。
請求漏れが起きる原因
- 複数の案件が同時進行しており、「どれを請求したか」が頭の中にしかない
- 納品・検収のタイミングがバラバラで、月末に「どれを締めればいいか」分からなくなる
- 継続的な業務で「先月請求した気がするが、今月はしたか不明」
いずれも「案件の請求ステータスが見えていない」ことが根本原因です。
請求漏れを防ぐ:案件ステータス管理
Excelまたはノートアプリで、案件ごとに以下の列を管理します。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 案件名・取引先 | |
| 納品日 / 検収日 | |
| 請求予定日 | 契約条件から計算(例:検収翌月末など) |
| 請求済フラグ | 未請求 / 請求済 |
| 請求番号 | 発行した請求書の番号 |
| 入金確認 | 未入金 / 消込済 |
月末に「請求済フラグが『未請求』かつ請求予定日が過ぎているもの」を確認すれば、請求漏れをゼロにできます。
毎月の締め日に5分だけ確認する——これだけで請求漏れはほぼなくなります。
入金遅れを防ぐ:3つのアプローチ
① 入金確認ルーティンを月次で固定する
月1回、一定の日(例:毎月5日)に売掛金台帳と通帳を照合し、入金予定日を超えた未入金を確認します。詳細は売掛金の入金管理・消込のやり方。
入金確認の「タイミング」を固定することで、長期間の放置が起きなくなります。
② 支払条件を契約・発注書で明確にする
「いつまでに振り込んでもらうか」が不明確なままだと、催促もしにくくなります。新規の取引では必ず:
- 支払期限(例:「請求書発行日より30日以内」「当月末締め翌月末払い」)
- 振込手数料の負担(甲/乙どちらか)
を取引基本契約書または個別の発注書・受注確認書に明記しておきます。
「言いにくかったので言えなかった」ではなく、「契約書に明記されているので確認の連絡をしている」状態にするのが催促を楽にするコツです。
③ 請求書に支払期限を必ず記載する
請求書に支払期限が書いていないと、取引先は「いつでも払えばいい」と思う場合があります。インボイス対応の請求書の記載例のように、請求書の目立つ場所に「お支払い期限:〇年〇月〇日」を入れるだけで、入金タイミングが改善することがあります。
催促のやり方(関係を壊さずに)
入金期日を過ぎても未入金の場合、以下のトーンで連絡します。
初回(期日から3〜5営業日後):
「先日ご請求させていただいた〇月〇日付の請求書(〇〇円)について、入金のご確認をお願いできますでしょうか。もし行き違いがございましたらご容赦ください。」
2回目(さらに1〜2週間後):
「先日ご連絡いたしました件、まだご確認が取れておりませんが、いかがでしょうか。お忙しいところ恐れ入りますが、ご対応いただけますようお願いいたします。」
「催促」ではなく「確認」のトーンで連絡し、理由を問わず入金を促すのが実務のコツです。
まとめ
- 請求漏れは「案件ステータス管理表」で月末に5分チェックするだけで防げる
- 入金遅れの防止は①月次の入金確認ルーティン、②契約での条件明確化、③請求書への期限明記の3本柱
- 催促は「確認の連絡」として早めに・穏やかに。契約書があれば催促しやすい
