インボイス制度が始まってから、「請求書に何を書けばいいか」の問い合わせが増えています。
結論:インボイス(適格請求書)として認められるには、6つの記載事項を満たす必要があります。自社が課税事業者かどうかにかかわらず、取引先がインボイスを求める場面が増えているため、正しい書き方を押さえておきましょう。
※インボイス制度(適格請求書等保存方式)は2023年10月1日から施行されています。本記事は国税庁の公表資料をもとに解説しています(国税庁:インボイス制度の概要)。
目次
適格請求書(インボイス)の6つの記載事項
| 記載事項 | ポイント |
|---|---|
| ① 発行者の氏名または名称 | 屋号・会社名でOK |
| ② 適格請求書発行事業者の登録番号 | 「T」+13桁の番号。これがないとインボイスにならない |
| ③ 取引年月日 | 請求対象の取引があった日(または請求書の発行日でも可) |
| ④ 取引内容(軽減税率の場合はその旨) | 品名・サービス名。軽減税率(8%)対象品には※印等で明示 |
| ⑤ 税率ごとに区分した対価の額(税抜または税込)と適用税率 | 10%・8%が混在する場合は分けて記載 |
| ⑥ 税率ごとに区分した消費税額等 | 端数処理は1枚の請求書につき1回のみ(切上・切捨・四捨五入のいずれかで統一) |
記載例(シンプルな業務委託の場合)
請 求 書 発行日:2026年6月30日
株式会社〇〇 御中
ご請求金額(税込):110,000円
─────────────────────────────
品名・内容 数量 単価(税抜) 消費税率 金額(税抜)
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Webサイト制作業務 1式 100,000円 10% 100,000円
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小計(税抜) 100,000円
消費税(10%) 10,000円
合計(税込) 110,000円
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お支払い期限:2026年7月31日
振込先:〇〇銀行 〇〇支店 普通 1234567
口座名義:ともき合同会社
発行者:ともき合同会社
登録番号:T1234567890123 ← ここが必須
住所:〇〇県〇〇市...
TEL:000-0000-0000
消費税の端数処理
消費税額の計算で端数(1円未満の端数)が出た場合、1枚の請求書で切上・切捨・四捨五入のいずれかに統一します。
- 複数の品目がある場合、品目ごとに消費税を計算して合算するのではなく、合計額から一括で消費税を計算するのが実務上シンプルです
- ただし、税率が10%・8%と混在する場合は、税率ごとに区分して合計し、それぞれに消費税を計算する
免税事業者(登録番号がない)の場合
インボイスの登録番号がない事業者は、適格請求書を発行できません。その場合:
- 請求書に「登録番号なし」と書く必要はありません(書かなくていい)
- ただし、取引先の仕入税額控除に影響するため、事前に相手方に確認しておくと丁寧
- 「区分記載請求書」(従来の請求書)として発行し続けることは可能。ただし、取引先がインボイスを必須とする場合は要相談
まとめ
- インボイスに必要な記載事項は6つ。最大のポイントは「登録番号(T+13桁)」
- 消費税の端数処理は請求書1枚につき1回、方法を統一する
- 税率10%・8%が混在する場合は税率ごとに区分して記載
- 登録番号がない場合は適格請求書を発行できないが、従来の請求書は引き続き使える
