売上を立てて請求書を送り、そのまま「入金されたかどうか確認し忘れた」——小さな会社の資金ロスの一因です。
結論:売掛金管理の核心は「請求→入金確認→消込(照合)」の3ステップを毎月1回必ずやることです。難しいシステムは不要で、最小構成のExcel台帳で十分まわります。
目次
売掛金の基本フロー
①請求書を発行・送付
↓
②入金予定日を台帳に記録
↓
③入金予定日前後に通帳・銀行アプリで入金確認
↓
④入金が確認できた請求を「消込済」にする
↓
⑤期日を過ぎても未入金のものはすぐに連絡
「消込(けしこみ)」とは、請求書と入金を照合して「この請求は回収済み」とマークする作業です。消込が終わっていない請求 = 未回収の売掛金です。
最小構成の売掛金台帳(Excel)
以下の列だけあれば、一人会社の売掛金管理は十分です。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 請求番号 | 管理用の連番(例:2026-001) |
| 取引先名 | |
| 請求金額(税込) | |
| 請求日 | 請求書を発行した日 |
| 入金予定日 | 取引条件から計算(例:請求月末締め翌月末払いなら翌月末) |
| 入金確認日 | 実際に入金を確認した日。未入金は空欄 |
| ステータス | 未入金 / 消込済 / 差異あり |
| 備考 | 一部入金・振込手数料差引等のメモ |
新しい請求書を発行するたびに1行追記し、入金確認のたびに「入金確認日」と「ステータス」を更新します。
差異が出たとき(振込手数料・消費税の端数)
実際の入金額が請求額と異なるケースは2つ。
① 振込手数料を差し引かれた:契約書や取引条件に「振込手数料は甲(発注者)負担」の定めがない場合、差し引かれることがある。少額ならそのまま処理するか、翌月以降の請求に合算する(都度取引先と要確認)。
② 消費税の端数処理が異なる:相手方の計算方法と自社の請求書の端数処理が違い、1〜2円の差が出ることがある。差額が小さい場合は「雑損失」「雑収入」で処理するのが一般的です。
月次消込ルーティン(月1回20分)
- 当月に入金があった取引を通帳・銀行アプリで確認(入金日順に並べる)
- 台帳のステータスが「未入金」の行を上から照合し、入金が確認できたものを「消込済」に更新
- 台帳に「入金確認日」を記入
- 入金予定日を過ぎた「未入金」行が残っていれば、その週のうちに取引先へ連絡
入金確認は「引き落とし後のタイミング」が効率的です。月末締め翌月末払いの取引が多ければ、毎月5日前後にまとめて確認するのがおすすめです。
未回収を放置しないために
- 入金予定日の3営業日後に確認する:即日連絡のプレッシャーを与えず、かつ放置しない適切な間隔
- 初回は「ご確認のご連絡」として穏やかに:「〇月〇日付でご請求させていただいた件、入金のご確認をお願いできますでしょうか」
- 回収サイトが長い取引先:入金予定日をカレンダーに登録しておくと確認漏れが防げる
未回収を放置するほど回収率は下がります。2か月以上経過すると貸倒リスクも高まるため、月次チェックの仕組みが重要です(一人会社が毎月見るべき数字)。
まとめ
- 売掛金管理の核心は「請求→入金確認→消込」を毎月1回やること
- 台帳の最小構成は「請求番号・取引先・金額・入金予定日・入金確認日・ステータス」
- 入金予定日の3営業日後に確認する習慣が未回収防止に効く
- 差異(振込手数料・端数)は都度メモを残しておくと後で確認しやすい
