固定資産税課税標準額の調べ方(社宅の計算に必要な書類)

固定資産税課税標準額の調べ方(社宅の計算に必要な書類)

社宅の賃貸料相当額を計算しようとすると、必ず「建物と敷地の固定資産税の課税標準額」が必要になります(計算式は)。ところが、いざ計算しようとすると「その数字はどこに書いてあるのか」で止まってしまう方が多いポイントです。

結論:自社所有なら毎年届く「課税明細書」を見る。借り上げ社宅なら貸主に確認するか、借家人として市区町村で固定資産課税台帳の閲覧・証明書の請求ができます。

目次

「課税標準額」と「評価額」は別物

課税明細書には似た数字が並んでいるので、まず用語を整理します。

用語 意味
固定資産税評価額 固定資産の評価額そのもの。3年ごとに評価替え
課税標準額 税額計算のもとになる額。社宅の計算で使うのはこちら

土地は「住宅用地の特例」により、課税標準額が評価額より大幅に小さくなっていることが多くあります(小規模住宅用地で評価額の1/6など)。評価額で計算すると賃貸料相当額が過大になるので、必ず「課税標準額」の欄を使ってください。

自社所有の場合:課税明細書を見る

固定資産税の納税通知書(毎年4〜6月頃に市区町村から送付。東京23区は都税事務所)に同封される課税明細書に、物件ごとの課税標準額が記載されています。

  • 建物と土地それぞれの「課税標準額」欄を確認する
  • 紛失した場合は、市区町村の資産税担当窓口で名寄帳の写し固定資産評価証明書・公課証明書を取得できる(手数料は数百円程度が一般的)

借り上げ社宅の場合:3つの方法

賃貸物件でも、賃貸料相当額の計算には物件の課税標準額が必要です(国税庁No.2597も、他から借りて貸与する場合は貸主等から課税標準額を確認する必要があるとしています)。

  1. 貸主・管理会社に問い合わせる:まずはこれ。課税明細書の該当部分のコピーをもらえれば確実
  2. 借家人として固定資産課税台帳を閲覧・証明請求する:地方税法上、借家人は自分が借りている物件について、市区町村で固定資産課税台帳の閲覧や記載事項の証明書の交付を請求できます。必要書類は賃貸借契約書(借りていることの証明)と本人確認書類が基本。法人契約なら社員であることの確認書類等も求められることがあるため、事前に市区町村のウェブサイトで確認を
  3. どうしても入手できない場合:税理士に相談のうえ、合理的な方法での見積もりを検討する。なお新築等で課税標準額がまだ定められていない場合は、状況が類似する住宅の課税標準額に比準して計算するとされています

区分所有マンションの場合の注意

分譲マンションの一室を借り上げる場合、課税明細書上は建物一棟・敷地全体の数字と、専有部分に対応する数字の見え方が市区町村によって異なります。敷地は持分割合で按分した課税標準額を使うのが基本です。明細の読み方に迷ったら、窓口でその旨を伝えて該当箇所を確認してもらうのが早道です。

実務メモ:一度調べたら記録に残す

  • 課税標準額は年度ごとの数字。3年ごとの評価替えで変わるため、評価替えの年は再確認する
  • 「物件名/建物・敷地の課税標準額/確認日/確認方法」を社宅管理簿に記録しておくと、税務調査時に計算根拠を示せる
  • 賃貸料相当額の再計算とセットで、毎年の固定資産税の時期(4〜6月)にチェックする運用がおすすめ

まとめ

  • 使う数字は「評価額」ではなく「課税標準額」
  • 自社所有→課税明細書、紛失→名寄帳・評価証明書
  • 借り上げ→貸主に確認、または借家人として台帳の閲覧・証明請求が可能
  • 年度ごとに変わるため、確認した根拠を記録し定期的に見直す

本記事は一般的な税務情報の提供を目的としており、個別の判断は顧問税理士等にご確認ください。


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